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mozi - モンテ・ヘルマン研究- 遠山純生-

バート・レイノルズとの対話 C

──この本のためにあなたのお話をうかがいたかった理由の一つに、あなたも同じく映画監督だという点があります。オルドリッチから受けた刺激、彼の映画のセンスがあなたの監督作に与えた影響をどうお考えですか?

BR
 たぶん何よりもまず、彼のプロとしての能力と経験が私を援助してくれた。映画を作るに際しては、経験を積んでおくことで、身を守ることができるのみならず、時間と金を節約することができる。次いで監督は、自分のヴィジョンを守り通すことができなくてはならない。さもなければ自分自身に対しても他の連中に対しても誤魔化しをすることになる。すると遅かれ早かれ、クルーとキャストがそれに気づくことになる。オルドリッチ、[ リチャード・] ブルックス、[ ジョン・ ] ブアマンみたいなタイプの監督の場合、そんなことは決して起こらない。

──オルドリッチは決して安易な選択をしませんでしたし、雇われ者になることもありませんでした。ある意味では、あなたが御自分のキャリアを築いていったやり方と同じく特異なものです……。

BR もし引き返すチャンスがあったなら、こう言うために週に二日、彼のオフィスで過ごすだろうね。「コーチ、俺カジノを運営しようと思っているんだ。それにはどうしたらいいかな?」って。私はボブのことを本当に大切に思っていた。そんな私の気持ちは彼を当惑させた。ボブと同じ世代に属する私の親父もそんな風だったよ。ボブが人を抱きしめてくれるようなタイプでないのは間違いなかった。だが彼は人生を愛していたし、食べ物や酒──旨いやつ──を愛していた……特にブッシュミルズ [ アイリッシュ・ウィスキー ] をね。何人かの俳優とは特別な関係を築いていた。全然好きではなかったのに、三〜四回仕事をした俳優たちもいた。彼らを人としてではなく、演技者として好きだったんだな。二〜三本一緒に映画を作った人たちに関して、彼はこう言うこともあった。「奴は間抜けだし、もう終わってる。だが映画に出れば利益をもたらす」。ゲーリー・クーパーが大好きだったな。彼の落ち着きや振る舞い方がね。一方バート(・ランカスター)は──『ヴェラクルス』(54)であの役 [ 悪党ジョー・エリン役 ] を切望した通り──[ クーパーとは ] 正反対の役柄を演じた。

──『ハッスル』を実現するために共同で製作会社を設立するというのは、あなたのアイディアだったのですか?

BR
 あの会社のアイディアは、ボブが思いついたものだった。聞かされたときには、かなり驚いたよ。「名前はどうするんだい?」と私は尋ねた。「ロバート(RoBurt)ってのはどうだ?」「素晴らしい!」。だが私は、ボブとは組まない映画を何本か作ろうとしているところだった。残念だったよ。というのも、とてつもなく忙しい時期だったし、ボブの映画にあと二〜三本出演する余裕はなかったからだ。出られればよかったんだが。

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